Google広告 除外キーワードのマッチタイプ

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検索広告におけるキーワードは適切なマッチタイプを設定することで意図した検索クエリに対して広告を表示することができる。ただし、マッチタイプが捉える検索クエリの範囲はターゲットキーワードと除外キーワードで異なるため整理しておく。

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除外キーワードのマッチタイプの機能

Google広告ヘルプには次のように記載されている。

除外キーワードのマッチタイプの機能は、通常のキーワードのマッチタイプとは異なります。主な違いは、類義語、単語の単数形や複数形、表記のゆれや誤字などの関連パターンも除外の対象に追加する必要があることです。

除外キーワードについて – Google広告ヘルプ

以下、マッチタイプ別に検索クエリの範囲を見ていく。

(Google広告ヘルプ キーワードのマッチタイプを参照している。)

完全一致(ターゲット設定)

ターゲットとして指定する場合、キーワードとまったく同じ意味または意図の検索が、広告の表示対象となる。文言ではなく検索意図の完全一致であるために検索クエリとの間に表記の差異があってもターゲットとなり広告が表示されうる。

例 [男性用のシューズ]→ 男性 靴、男性用のシューズ にマッチする。男性用テニス シューズ にはマッチしない。

では、表記の差異はどこまで考慮されるのか?Google広告では類似パターンとして次のものが挙げられている。

  • 構文が密接に関連する語句
  • 意味が同じで語順が異なる語句
  • 機能語の追加と削除
  • 一部語句を省略した表現
  • 類義語や言い換え
  • 検索意図が同じ語句

(Google広告ヘルプ キーワードの類似パターン)

例えば、完全一致であっても、[東京 アルバイト][アルバイト 東京]など、前後の入れ替えパターンを入稿して網羅する必要はない。

完全一致(除外設定)

除外キーワードのマッチタイプとして完全一致を使用した場合、完全に一致するキーワードが別の語句を含まず同じ語順で検索に使用された場合に、広告が表示されなくなる。

例 [ランニング シューズ]除外→ランニングの靴、シューズ ランニングで広告は表示される。

また、除外キーワードは前述の類似パターンとは一致しないことが明記されており、表記揺れも含めて除外キーワード登録をしなければ広告が表示される可能性がある。仮にこの例がバスケットシューズを取り扱う小売店の広告アカウントであれば、別のマッチタイプでの除外登録を検討した方がよい。

部分一致(ターゲット設定)

指定したキーワードに関連する内容の検索が広告の表示対象となる、キーワードの語句そのものは入っていない検索も含まれる、とヘルプに記載がある。前述の完全一致も類似パターンで類義語を拾ったりキーワードの語句が入っていない(表記が違うなど)ケースで広告表示がされうるため、完全一致と部分一致の定義は曖昧になりつつある。実際には完全一致と部分一致で対象となるオークションの数は大きな差があるため、後述するフレーズ一致も組み合わせて適切な配信ボリュームや検索意図の範囲に広告表示をコントロールする。

部分一致(除外設定)

語順を問わず、そのキーワードに含まれるすべての語句が検索に使用された場合に広告が表示されなくなる。

例 ランニング シューズ 除外→シューズ ランニングで広告は表示されない。ランニングの靴 で広告は表示される。

除外キーワードのマッチタイプとして部分一致を使うと除外範囲が広くなり過ぎてしまうのでは、と危惧されることも多いが、除外キーワードは類似パターンとは一致せず、関連する検索に拡張されることもない。

フレーズ一致(ターゲット設定)

文言に差があっても、キーワードと同じ意味に解釈できる検索に広告が表示される。完全一致、部分一致の解説からも分かるように、いずれのマッチタイプを使用しても広告の表示対象となる検索は登録したキーワードの文言に留まらず拡張がなされ、マッチタイプによりその程度に違いがあるのみである。(かつては語順を規定したい際にフレーズ一致を使用するなどの使い分けがあったが、現在では仕様が変わっている。)

広告表示対象となる検索の数は 完全一致 < フレーズ一致 < 部分一致 である。

フレーズ一致(除外設定)

完全に一致するキーワードが同じ語順で検索に使用された場合に、広告が表示されなくなる。

例 “ランニング シューズ”除外→シューズ ランニングで広告は表示される。

除外キーワードマッチタイプ まとめ

  • 除外キーワードではいずれのマッチタイプも類似パターンとは一致しないため、表記揺れを含めて登録が必要。
  • 除外キーワードのマッチタイプで一致する範囲は次のとおり。
    • 完全一致:別の語句を含まない、同じ語順
    • フレーズ一致:同じ語順
    • 部分一致:語順を問わない

かつて除外キーワードはフレーズ一致で登録する慣習もあったが、複数語句からなる除外キーワードの場合、部分一致で登録した方が目的を達成できることが多い。

なお、実際の運用ではGoogleが正しく検索クエリを解釈できず期待どおりに除外できないケースも散見される。おって追記または別記事にて補足する。

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